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2015年05月06日

どですかでん

黒澤映画を久々に観た
「用心棒」と「どですかでん」をたて続けに
前者はもうとにかく楽しい映画でこれが2回目だが誰が観ても文句なしの傑作だろう
別になんのコメントもない

続いて観た「どですかでん」は結構なシロモノで
これを作ったころの黒澤はいかにも病んでいる
ストーリーを解説するのはこのブログの任ではないのでwikiでも調べて頂きたいが
登場する男性のキャラクターはほぼだらしのない連中で、現実逃避ばかりする

あまりの精気のない作品っぷりにwikiで調べながら観ていると確かに大スランプの時期で翌年に自殺未遂を起こしている

「どですかでん」というタイトルのセンスの良さだけでこの作品を観ようと思って見始めたのだが
巻頭、電車バカが架空の線路を駆け出す力強さといったらない
「用心棒」のあとに立て続けに観たのだから、ここは結構興奮した笑

しかし、ここが映画の一番の見せ場であり、これ以上のシーンはもうない

ここまで書いて私はかつて「赤ひげ」を観たときのガッカリ感を思い出した


前編の幕切れの鮮やかさに対し
続く後編の失速感があれも半端ない

思うにこの人はあんまり、普通の人を描くのが上手くない
この「どですかでん」だって言ってみりゃ落語の長屋的な話なんだろう

そういや、立川談志の口から黒澤先生とか黒澤映画を褒め称えるセリフを聞いたこともない

例えば顔が神経痛でたまに歪む紳士のエピソードなんか観てて、
そういうの言わない方がいいんじゃないの?セリフで言わせない方が粋なんじゃないの?
て感じだった

黒澤映画はよく人間が描けている、
どのキャラクターも血が通っている、と評されることが多いがキャラクター造形についてなら、この映画はだいぶ食い足りない

とにかく、全編を覆う深刻なムードがこの題材を完全にダメにしている
もっと軽やかにやんなきゃ笑


posted by となーす at 23:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本映画(おすすめしない) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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