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2017年02月13日

イージーライダー

netflixのラインナップに入っていたので久しぶりに観た。

前回観たのは高校生のころだったか、この作品のジャックニコルソンのシーンは衝撃的だった。
「DHロレンスに」はしばらく自分のなかだけで流行語だった。
ま、とにかく私の中では映画の内容には共感できないが特別な一本だったわけだ。


日本語吹き替え版で見始めたのだが、そのジャックニコルソンの吹き替えがなかなか面白いので、調べてみたら若き日の北村総一朗なのだそうだ。
ニコルソンという俳優はフィックスの声優さんが決まらない数少ないスターの一人だが、というかこの人だけか?、作品によってニコルソン自身の芝居はなんら変わらないのにあの感じを日本語に置き換えるのが難しいのだろう、吹き替えは常に“スター”でない脇役俳優さんがアテていた。

今作の北村総一朗が面白い、と言ったのはニコルソン自身のセリフ回しとかは敢えて追わず、役柄の方に寄せていたところで、役柄のバックグラウンドをニコルソン本人より上手く、声だけで表現していた。ニコルソンの奇抜なアクトに目を奪われて役柄の人物への理解が足りなかったのを思い知らせれた。

作品全体で言うと、ニューエイジの思想の啓蒙、という一本筋の通ったなかなか見ごたえのある映画で、スピリチュアルブームを経た現代人ならこの映画を当時以上に味わい尽くせるのではないだろうか。
旅の途中で二人が立ち寄るコミューンの描写など以前観たときには何をしている連中なのか全くわからないし、退屈なシーンだったのが、今回見直して見ると、彼らの思想がとてもよくわかるし、描写も過不足なく見事だと思った。
あのシークェンスでデニスホッパーだけ嫌われる、というのが芸が細かくていい。

サウンドトラックが有名な作品だし、音楽に依存した作品、のように思われがちだが(とくに現代では)、ストーリーにも人間を見つめる視線にも、ある種の純粋さがあり、その部分が今作の最大の魅力なのだと今回理解した。
アメリカンニューシネマの代表的な作品だが、いい意味での可愛らしさが他のニューシネマのニヒリズムとは違う輝きを放っている。




posted by となーす at 05:03| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ映画(おすすめ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月12日

スノーデン

オリバーストーンの映画を観るのが久しぶり。
この人の映画は大人になってからもう一回おさらいしたくなる。
主に実在の人物を描いた作品をもう一回全部見直したい、と思っていた。
「ブッシュ」とか「ニクソン」とか。

さて「スノーデン」だが、正直なところ総じて恋愛パートが多すぎて冗長な印象を持った。
ストーンの国家憎し、の反動でスノーデンが可愛くて仕方ない、みたいな映画になっている。
知らなかった情報も小出しに出てくるので恋愛以外のとこをもっと掘ってよ、とストレスが溜まった。

「市民ケーン」があまり好きでない私は、男女の痴話ゲンカを映画で3分の1以上も見せられると損した気分になる。
構造上、女のパートナーを介して観客が主人公の心の声を聴く、というのもわからんではないが、実在の人物を描くと「市民ケーン」もどきばかり、というのもどうかと思う。

映画の導入に使われてるインタビュのほうがドキュメンタリー作品になってるそうなのでそっちを観ようか





2017年02月04日

10クローバーフィールド・レーン

非常に評価の高い前作は未見。

ただ大体のストーリーはオチまで含め、知っている。
で、今作は特に予備知識なしで見始めた。

まあ、大体どういうオチになるか、は全体の3分の1くらい観た人には想像がつくだろう。ただ、それでもちゃんと面白い。

(以下ネタバレします。)

シェルターで擬似家族が作られ、そして崩壊するまでを順を追って、ドラマにしている。
ただ、その脱出方法やディテールに新味が特にあるわけではない。テンポ重視で飽きさせない、の方に重点が置かれている。
外が危険、を巡る話の後に内側の不信を煽るやり方も手際がいい。


やはり、一番良かったのは、あんなに憎しみを込めてオヤジを殺してオヤジの丹精込められたシェルターを完膚なきまで破壊しておきながら、地上に出た主人公の30代女子が、もっとヤバい敵と対峙するや、今まで軟禁されていた場所を恋しく感じる場面。
家族が大嫌いで実家を出た娘の不安、という一般的な感覚と重なり、
女子の自立、がテーマだったのかと気付かされる。

しかも現代を生きる女子の自立の過酷さを宇宙人襲来に例えて表現しているのが面白い。

構成が知性を感じさせる良作でした。





posted by となーす at 06:28| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ映画(おすすめ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月02日

ジャッジ・ドレッド

シルベスタ・スタローン主演の旧作の方は観ているが、あまり記憶にない。あるいは観始めて途中で辞めたかも。というのは、このリブート版のオープニングは結構、旧作のルックに似ていて、ああ、こういう感じで旧作も始まったよなー、となんとなく思い出したからだ。よく考えると、シルベスタ主演の「コブラ」っぽくもある。
リブートと言いながら、先行者の功績を引き継ぐ形で始まる、なかなか好ましい滑り出し。
それでも、開巻アクションの中に、超スローモーションを挟む独特のテンポを作り出して、「お、これは!」と注意を喚起する。
昔ウィリアムフリードキンがいくつかの作品でやっていたように、カーチェイスなら車の動きをただ編集を短く繋げるのではなく、それまで観たことのないようなカメラワークで新味を出す、というような工夫があると、映画の満足度は上がるものだ。それを改めて気付かせてくれた。

それと、この主演二人のマッチングが素晴らしい。
およそ、社会人の男として、新人の若い女子を連れて歩くことくらい楽しいことはない。
しかも悪役が元風俗嬢のギャングのボス。
こういう道具立てが実に上手い。
新人女子の無防備感が映画の興味を引っ張る。
大人やなー、映画が。笑

しかもジャッジドレッドの顔が終始見えない、というのも効いていて、今時の観客には逆に感情移入しやすいことになっている。
「但しイケメンに限る」という言葉が端的に示すように、どんな恋愛模様もイケメン俳優が演じるだけで観客は自分との距離を感じてライドしにくい、今の観客はそうなっている。
キンプリの応援上映で女子の顔が真っ黒にされているのは、その辺が理由になっているのだが、ドレッドはその男子版と言っていい。

これだけ男子の観客のニーズに寄り添った作品は観たことない。
と思ってネットで調べてみると、やはり高評価だった。

とはいえ、これだけ道具立てが完璧なのに残念なことに観終わってみると、印象が薄い。
ビルを舞台のアクションだと「ダイハード」がある。観ている間はやはりあれと比較してしまう。せっかくの道具立てを割とあっさり解決する展開が多く、勿体無い勿体無い、と思っている内に映画が終わるのである。

途中で主人公二人をネチネチ追い詰める展開があると、カタルシスも増したのに、そういう方面の興味はあまりないようなのだ。
惜しい。






posted by となーす at 17:26| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ映画(おすすめ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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